とうとう政府も緊急事態宣言を出す準備をし出した事で、本業で製品の検証などが出来ず、モロに影響を受けまくっているトラエンです。
一応私の企業は大企業と呼ばれる部類にある企業なので、まだ体力はあるかなと思っていたものの?本当にそうなのか?
もしかすると、大企業の方が、製品出荷できないなどが理由で機会損失がかさみ、影響が大きいのでは無いか?
と感じ調査した結果を紹介します。この記事のポイントは以下です。
● 企業の体力の見極め方
● 実は中小企業以外もやばい
● 何もしないとGWはやばい事になる
企業の体力の見極め方
完全歩合性などの場合は、別ですが、チームで仕事をしている人が大半の中、企業全体としての売り上げが落ちる事で、自分の会社がどうなっていくか不安な方も多いと思います。
そのため、今会社員として把握しておくべき事は、自分の会社が、本当にこのコロナの中で生き残っていけるのか?という事です。
この視点で、企業の体力を見極めるためには、「手元流動性」という指標をもとに、企業の体力を見極める必要があります。
手元流動性とは、企業の現預金が売上(月商)の何か月分あるのかという指標です。
まぁ、普通の企業は、月の売上(収入)をもとに、経費(支出)を賄(まかな)って、利益を上げているはずですよね。
なので、コロナで企業の収入が落ちた時に、すぐに使えるお金をもとに、何か月企業として耐えられるのか?を把握する事で、企業の体力を見極める事ができます。
企業のデータ整理
早速、データの整理を行いますが、このデータの参考にしたのは、2018年度法人企業統計(出所 法人企業統計調査 時系列データ https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003060791)より、金融業・保険業を除く企業のデータを抜粋したものです。
手元流動性は、個人的に計算したものあり、朱書きでハイライトしましたが、意外にも、私が当初イメージしていた大企業なら生き残れるという状況ではなく、手元流動性という切り口から行けば、中小企業の方が、生き残れる可能性が高い事が分かりました。
もちろん、これは、あくまで手元流動性という一面を見た側面であり、他の側面から見ると違う結果になると思いますが、中小企業だから、コロナは乗り切れない・・・という先入観はやめた方が良いですね。
全規模(除く金融保険業)
- 2,815,711社
- 現預金 223兆円
- 有価証券 9兆円
- 売上高 1,535兆円(年度)、128兆円(平均月商)
- 手元流動性=(現預金+有価証券)÷平均月商=1.8ヵ月
資本金「10億円以上」(除く金融保険業)
- 5,026社
- 現預金 67兆円
- 有価証券 7兆円
- 売上高 590兆円(年度)、49兆円(平均月商)
- 手元流動性=1.5ヵ月
資本金「1億円以上10億円未満」(除く金融保険業)
- 24,961社
- 現預金 30兆円
- 有価証券 0兆円
- 売上高 298兆円(年度)、25兆円(平均月商)
- 手元流動性=1.2ヵ月
資本金「5千万円以上1億円未満」(除く金融保険業)
- 62,847社
- 現預金 25兆円
- 有価証券 0兆円
- 売上高 167兆円(年度)、14兆円(平均月商)
- 手元流動性=1.8ヵ月
資本金「5千万円以上1億円未満」(除く金融保険業)
- 926,820社
- 現預金 101兆円
- 有価証券 1兆円
- 売上高 514兆円(年度)、43兆円(平均月商)
- 手元流動性=1.8ヵ月
資本金「1千万円以上5千万円未満」(除く金融保険業)
- 863,973社
- 現預金 76兆円
- 有価証券 1兆円
- 売上高 347兆円(年度)、29兆円(平均月商)
- 手元流動性=2.7ヵ月
資本金「1千万円未満」(除く金融保険業)
- 1,858,904社
- 現預金 26兆円
- 有価証券 0兆円
- 売上高 134兆円(年度)、11兆円(平均月商)
- 手元流動性=2.4ヵ月
さいごに
今回のデータは、業界全体に対して行った調査ですが、今一番辛い産業は、BtoC(企業から一般消費者)に対する産業の中でも、以下のような業種でしょう。
・サービス
・人材派遣
・教育
・警備
・コンサル
・飲食
・娯楽
・レジャー
・ホテル
上記の産業は、個人の生活基盤が安定していてこそ成り立つ産業ですので、今ピンチになりつつある、個人の生活基盤が脅かされると、一気に、上記の産業も崩れ落ちます。
また、私が調べた手元流動性の結果から言っても、今の実体経済がストップした場合、政府による対策が何されなければ、ゴールデンウィーク周辺に、一気に倒産する企業が目立つようになる可能性が高いです。
だからこそ、今政府による支援が重要なのです。
政府も過去最大の108兆円規模の経済対策を打ち出していますが、この対策をすぐに実行のフェーズに移さないと、ゴールデンウィーク周辺にとんでもない状況になってしまいます。
求められるのは、実行の迅速さです。ドイツは、既に申請すれば、2日後には、60万円の支給が個人事業主や、芸術家が受けられるようになっています。
もし、政府の対応が遅れるような事があれば、株価急落、円売りの動きが強くなると思いますので、その点もしっかり抑えていく必要がありますね。
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