安全資産として昔から有名なら金(ゴールド)ですが、今後価格はどう変化していくのか?
それについて、少し解説していきます。
ゴールドはまだ価格が上がる?
ゴールドの価格の推移ですが、以下図を見ていただければ、分かる通りやはり「安全資産」と言われているだけあり、世界情勢が不安視される場面では金(ゴールド)の価格は上がり、安定してくると下がるという事を繰り返していますね。
そして、2019年以降も世界は、以下のような世界情勢の不安材料が囁かれています。そして2020年もそれは何も解決していません。
・イラン・アメリカ関係
・米中貿易問題
・イギリスEU離脱
・世界同時株安の可能性
従い、世界情勢としては、まだまだ不安材料が多いという点では、伸びる可能性がありますね。
ゴールドの生産量は減っていく!?
金(ゴールド)の値段が上がる理由の1つとしては、希少性というものがあります。
金は、世界に埋蔵されている量が決まっているため、市場に出回らない可能性があり、価格が釣り上がっていきます。
そして、この「ゴールド・ピーク説」ですが、とうとうWGC(World Gold Council)という金お抱え組織でも無視できない状況になってきた事が海外の報道で記載されていました。
本文は以下URLですので、興味のある方は、英文でご参照ください。
私の方では、抜粋してお伝えします。
URL:(本文)
https://schiffgold.com/key-gold-news/gold-mine-output-falls-for-first-time-since-2008/
この報道の中では、2019年、鉱山からの新算金量が1%ほど減少しこれにより長期傾向として今後も新産金量が減少する事は確実であるとコメントしています。
特に、2019年第四四半期の新産金量は、前年同月比で2%減少しており、2019年は強い減少傾向だったようです。
過去の推移から見て、1970年代以降、金生産量は増加傾向にあり、一時2008年に少し、減少となっていますが、その後また増産してきたとコメントされています。
確かにコメントの通り、中国の金増産が影響し、世界の金産出量は増えてきているにも関わらず、2019年に減産したというのは、「ゴールド・ピーク説」の裏付けになり得ますね。
もう金は採掘し尽くしつつある?
上図に示す通り、南アフリカは、過去産金国第一位でした。しかし、今やその地位を落としています。
そして、2019年の中国の産金量は、前年比6%減です。しかも、これは3年連続です。
この現状から、複数の金鉱山会社のトップがこの「ゴールド・ピーク説」を唱えるようになってきました。
例えば、Goldcorpの会長,WGC議長,Franco-Nevada社の会長も金を金を採掘し尽くしつつあり、今後40年で大きく変わると言っています。
ちなみに、ゴールド・ピーク説の大きな要因は、採掘しやすい鉱脈はほとんど採掘し尽くしされてしまいつつあるという事です。
過去30年間、探査開発のための投資額を増やしているにも関わらず、新たな金鉱脈が中々見つかっていません。そして、投資額と見合う採算がとれるような金脈がもう存在していないようです。
ちなみに、この現状に対して、南アフリカのSibanye Stilwater社の副社長は「採掘コストの半分は人件費であり、20%は電気代である。これらのコスト上昇に苦しめられている。」と語っていました。
そして、さらに困難な金脈しかない場合、コストをかける必要があるので、金価格に跳ね返ってくる可能性がありますね。
さいごに
金の価格の変動は、「安全資産」としての立場と「希少性」です。
そして、その「希少性」としての価値が、金産量が減少傾向にあり、かなり注目される状態である事が分かると思います。
また、「安全資産」としても世界情勢は、現状一旦落ち着いているものの、まだまだこれから多くの問題を解決する必要があり、その度に衝突を繰り返すでしょう。
それが、先日のアメリカによるイラン司令官の殺害ですね。
このような状況から、金(ゴールド)の価格は、まだまだ期待値で上がっていきそうですね。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。