中国が掲げる一帯一路構想ですが、今更色々聞けないと思っている人も多いようですので、簡単に説明します。
これが分かると、中国がしている動きについても理解でき、ニュースが面白くなってきます。
一帯一路構想とは??
まず、最近よく耳にする一帯一路構想ですが、「一帯」とは、中央西部から中央アジアを経由してヨーロッパへと続く「シルクロード経済ベルト」を指します。
「一路」とは、中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」を指します。
イメージ図は以下を参照してください。
これにより、アジア〜中東〜アフリカ〜ヨーロッパまでを大きな経済圏として発展させようと考え、中国の習近平主席が、2013年に提唱したものです。
これにより、習近平氏は、
- 経済政策
- インフラ整備
- 投資
- 貿易
- 金融
- 人・物の移動
これらを活発にしたいと提唱しているのです。
すでに参加国は、
2015年 60カ国
2019年 125カ国
増えており、G7と言われている先進国では、イタリアが唯一参加を表明しています。
これだけ聞くと、中国の凄い優良な政策の様に聞こえますね。
一帯一路構想の中国のさらなる一手とは?
一帯一路構想は、前章で記載した通り、かなりの資金が必要になってきます。
そのため、この資金調達のために、Asian Infrastructure Investment Bank(AIIB:アジアインフラ投資銀行)を設立しました。
そして、インフラ整備等を行う場合は、このAIIBから融資してもらう形で、各国は資金調達をしているんです。
ちなみに、この設立の資金は、参加国から出資してもらっているのですが、1000億ドル(約10兆円)の調達に成功し、そのうち1/3をなんと中国が出しています。
従い、ほぼ中国の息のかかった銀行である事がわかりますので、ここが闇ポイントの1つになってきますね。
中国の裏の構想とは??
一帯一路構想は、表向きは、開かれた貿易をしていき、世界の経済上向きにさせるのではないかと見えます。
しかし、もちろん中国がそれだけの事を考えているとは思えませんよね。
それが、以下の3つのポイントです。
(1) 中国国内需要の低下への打開
(2) 中国への安全保障
(3) 経済的植民地
(1) 中国国内需要の低下への打開
中国国内の需要は頭打ちになり、中国国内における物があふれている状態です。もちろん中国国内の14億人もの巨大マーケットがありますが、これ以上にマーケットを広げる事で、国内需要の低下に対する打開策を考えています。
まぁ、これは当たり前であり、日本だって国内マーケットだけでは企業が生き残れないので、海外マーケットに目を向けています。
しかし、これを1企業として行うのではなく、官民一体となってこの政策を中国は推し進めているのが、一党独裁政権の中国の強みでもあると言えます。
(2) 中国への安全保障
中国は、今やアメリカに並ぶ超大国です。そのため、自分たちの力をより誇示する必要があります。
このアピールにより、アメリカと対等の協議ができる下準備が必要になります。
例えば、AIIBから各国が融資を受け、インフラ整備を行えば、合わせて港の警備のために、中国の軍事拠点をそこに備えるという事だってあり得ます。
インフラで融資をしてもらった国は、融資の条件として中国の軍事拠点を置くということがあれば、断ることも難しいですよね。
これにより、中国の影響力を誇示できるようになるわけです。
(3) 経済的植民地
最初に、述べたAIIBのポイントは、中国の資金が1/3入っているという事でした。
そのため、ほぼほぼ中国の銀行です。
このAIIBは融資を積極的に行いますが、もし返済が滞った場合は、担保としていた、対象国の土地をAIIBが管理する事になります。
これが、中国の本当の狙いなのではないでしょうか?
実際に、スリランカは、返済が滞り、スリランカ南部ハンバントタ港は、99年間中国国有企業にリースされる事が決まりました。
また、モルディブもAIIBから多額の債務があり、スリランカと同じ道をたどるのではないかと注目されています。
この様に、表向きは、積極的にインフラ整備をしているが、多額の債務漬けにし、その港を中国が管理するという構図を世界中に作ろうとしているのではないかと恐れられています。
さいごに
もちろん、この様な事を現世界王者であるアメリカが黙って見ている訳ないですよね。
だから、今米中貿易戦争が行われているんです。
そして、日本は、その板挟み状態で、一帯一路構想には参加せず、なんとも言えない行動を取っています。
しかし、中国は本気でこの構想を前へ進めており、この金融市場では、中国独自のデジタル通貨を使おうとも考えているんです。
ここまで分かってくると、中国とアメリカの動きは他人事ではありません。また、これらのニュースによって、為替も大きく動き、ニュースが面白くなりますよね。
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