Fxをやる人間にとっては、非常に関心の高いイギリスのEU離脱問題ですが、10月までの間に大きく動きそうです。
現イギリス首相である、ジョンソン氏は、EU離脱問題をめぐり、いくつかのシナリオがあります。
それについて、説明します。
(1)ジョンソン首相が総選挙を決行:
ジョンソン首相は、EU離脱を強行するために、再度総選挙を実施し、国民の意見を聞くという行動に出る可能性があります。
もし、これでジョンソン氏率いる保守党が勝てば、そのままEU離脱がすんなり進みますが、そうでなければまた混迷状態になりますね。
何れにせよ、総選挙を実施するのであれば、ブレクジットの期限前の10月半ばから下旬に決行されるでしょう。
(2)不信任案成立:
野党である労働党が、ジョンソン首相の強行についていけないとして、内閣不信任案を提出する可能性があります。
これは、下院で過半数の議員が内閣不信任案に賛成すれば、決行されます。ただ、不信任案が提出されれば、再度組閣(内閣作り直し)が実施されるでしょうが、信任されず総選挙という流れでしょうね。
そして、ここにきて、まさかの造反議員がイギリスでは続出し、
イギリス与党(保守党)は、下院の議員数で過半数を失いました・・・。
そのため、不信任案提出の準備はいつでもできる状態となっています。
面白くなってきましたね。
そもそもなぜそんなに離脱したい??
そもそもなぜ、そんなに離脱したいのか?それは、イギリス国内でも意見は分かれています。だからこそ、2016年6月23日に行われた国民投票の結果が、以下の通りの結果となったわけです。
残留:48.1%
離脱:51.6%
残留派の意見は想像通り、イギリスだけではやっていけないし、グローバル社会を考えれば、離脱は難しいのではないかという事です。
ただ、実はこの離脱派の中にも、いくつかの意見があります。
ここを本当に議会が理解し、離脱を強行しようとしているのか、個人的には疑問です。
離脱派の中には、「大英帝国の復権」という意見ももちろんあります。大英帝国とは、19世紀後半から20世紀の前半において、地球上の土地の1/6を支配した一大帝国です。
この過去の栄光を再びという思いもあるようです。
しかし、多いのは、「移民問題」です。
EUに属する事で、「人・モノ・カネ」が自由に行き来できるようになったため、移民を多く受け入れてきました。
この結果、以下のような問題が出ています。
・イギリス国民の労働が奪われる。
・公共サービスへの移民の寄生。
・治安の悪化。
この移民問題を解決するための手立てとして、「EU離脱」が掲げられているわけです。
結果として、国民投票では、移民問題の解決策が、EU離脱しか掲げられていないので、離脱賛成派が反対派を上回ったというわけです。
最後に
イギリスのEU離脱も大詰めを迎えてきましたね。
イギリスポンドは、これらのニュースから、10円(1,000pips)程度下げてきています。
もし、ジョンソン氏が、総選挙を実施せず、EU離脱を強行すれば、さらなる下げが来ますし、下院が造反議員をさらに募り、不信任案を提出すれば、値を戻してくるでしょう。
だからこそ、これらのニュースには目が離せませんし、大英帝国の栄光にすがり過ぎだという意見の人もいますが、理由はそれだけではないということが分かると興味深いですね。
[…] 現在の欧州の状態から言えば、イギリスが内輪揉めしている事とと、欧州の経済状況を引っ張る存在がドイツしかいないと言う事からあまり良いコメントは期待できないと思います。 […]
[…] ● どうなるブレクジット?? […]
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