ANA5000億円の巨額赤字でどうなる?倒産?

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どうもトラエンです。

今回の記事は、今話題になっているANAの巨額赤字の理由と今後について予想します。

本記事のポイントは以下の通りです。

✔︎ ANAが大型赤字になったのは、航空業界のビジネスモデルが理由
✔︎ JALはどうなっているの?
✔︎ 今後ANAは復活するのか?

ANAが5000億円規模の大型赤字?

コロナによる影響を受けヤバいヤバいとは言われていましたが、過去最大の赤字である5000億円の赤字になる見通しと発表されましたね。

ちなみに、今までの過去最大は、リーマンショックの時の573億円なので、大幅な違いである事が、よく分かりますね。

では、これでANAが今後どうなるのか?その辺りを見ていきたいと思います。

航空業界のビジネスモデル

5000億規模の赤字という事ですが、航空業界のビジネスモデルですが、これは、収益の基本は、当たり前ですが、乗客あってこそのビジネスモデルです。

なので、インカムは、乗客の支払う旅費ですよね。

一方、経費(固定費)としては、機体に関わるコストとして、機体数に1機あたりに係るコスト(機体・機体整備コスト)を乗じたものと、乗り入れに対して各空港に支払う空港費、その他、一般企業と同じ人件費や販売促進費が主な要素となります。

変動費は、(便数/飛行時間)×(変動費の単価)で計算します。

固定費や変動費の細かい内容は、分からなくてもOKですが、固定費・変動費が他の業界に比べ、吐出して高いという事が航空業界なんですよね。

以下図は、名古屋外国語大学の林先生が出していた航空業界のコストマネジメントに分かりやすく他の業界と航空業界の損益分岐点を比較した図ですが、損益分岐点が航空業界は高いのが一目瞭然ですよね。

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ANAはどう対処していく?

ANAは、とんでもない事になりましたが、まぁコロナの影響で、以下の通り移動する人がいなくなってしまっては、航空業界のビジネスモデルから考えて仕方ない事ですよね。

◆2020年4-8月の旅客数:
国際線 前年同月比 96%減少
国内線 前年同月比 84%減少

では、ANAはどう対処していくのか?まぁ、今見えている対処法は、分かりやすく、以下のような感じです。

✔︎ 従業員の年収を平均3割カット
✔︎ 古くなった悪い機材など25機以上を減らし固定費を圧縮

いや〜でも、年収3割カットって相当厳しいですよね。

以下図は、ANAの有価証券報告書から、抜粋した平均年収ですが、平均年収は、予想通り、運行乗務員(パイロット)が相当引き上げています。

まぁ、パイロットは、3割減でも、さほど打撃はないでしょうが、CA(客室乗務員)や、整備士などは、相当痛いです・・・。

出典元:ANA 有価証券報告書

ライバルJALもやばいの?

ライバル企業であるJALも、やっぱりやばいのか?という事ですが、実は対処方法が、明確に分かれています。

ANAは、雇用削減、コストカットの可能性を言っていますが、JALは、雇用確保するというふうに、言っています。

でも、どうして同じ業界でこうも対処方法が異なるのか?調べてみると、ANAとJALで財務状況が大きく違いました。

いわゆる、借金(有利子負債)の額が以下の通り、大きく違ったんです。

◆ 有利子負債:
JAL 5,046億円(自己資本比率46%)
ANA  1兆3,589億円(自己資本比率34%)

自己資本比率が40%を超えると倒産をしにくいと言われていますが、ANAは、コードシェアー便などを利用せず、国際便で自社便を増やすなどをしてきました。

その影響で、ANAは、借入を増やすというリスクをとっていたわけです。

もちろん、拡大がうまくいっておけば、利益を大きく伸ばせたんですが・・・

結果、コロナという外乱によって大きく裏目に出てしまったというわけです。

まぁ、そこはどこで勝負するのか?という経営判断ですから、仕方ないといえば、仕方ないのですが・・・。ANAにとっては、運命の分かれ目になる可能性がありますよね。

さいごに

今回のANAの結果は、まぁいつかは戻るだろうという安易な結果ではありません。

JALも以前経営破綻しましたが、ANAもその可能性が十分あり得る財務発表となっています。

もし、コロナワクチンの開発が失敗し、遅れるような事があれば、間違いなく倒産の可能性はさらに上がります。

今、もしいつか戻るだろうからという安易な判断で、ANAへ投資しようと考えている人がいるのであれば、このようなリスクを重々承知の上、判断した方が良いですね。

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