原油価格がまさかの衝撃価格をたたき出し驚きを隠せていないトラエンです。
本日の記事は、原油価格がマイナスに転じた事で、考えるべき今後についての記事を紹介します。
記事のポイントは以下です。
✔︎ なぜ原油マイナス価格は起きたのか?
✔︎ 原油マイナス価格で市場設計をやり直す?
なぜ原油マイナス価格は起きたのか?
4月末にニューヨーク市場で国際的な原油取引の指標WTIの5月ものの先物価格が
まさかのマイナス37.36ドルと史上初のマイナス価格を記録しました。
これどう言うこと?
という人もいると思いますが、
これは、原油を売るのに、売り手が原油の買い手にお金を払って、原油を引き取ってもらうと言う異常事態です。
原油を売る側からすれば、「はっ?意味がわからない」と言う感じでしょうね。
ちなみに、ゴールドマンサックは、4/27に、原油の貯蔵余力は、原油があまり過ぎて、あと3週間しか持たない可能性があると、生産をさらに20%削減する必要があると警笛を鳴らしています。
そうそう。余ってるなら、減産すればいいだけでしょ?と思うかもしれませんが・・・
そうはいきません。
と言うのも、原油大国であるロシアとサウジアラビアは、5月からいまだかつてない日量1000万バレルの減産に合意しています。
この合意に漕ぎ着けるまでに、戦争でも起こるのではないかと思うくらい、相当な努力がありましたが。
しかし、これでも今の現状を考えると、この減産でも足りない、さらなる減産が求められそうです。
なので、この状況が長く続けば、また、ロシア・サウジ間で揉め事が起こり、さらなる原油価格の下落にもなりかねないですね・・・。
ちなみに、ロシアは、国家財政の予想金額に、原油価格を1バレル42ドルに想定していました。
また、ロシアとサウジアラビアの2カ国が協定減産に合意した理由も30ドルを切る原油価格では、両国の財政が立ち行かなくなるからと言う理由です。
しかし、この30ドルも今となっては、夢のような価格ですね・・・。
それだけ、この両国にとっては、国家財政を揺るがす事態という事ですので、この両国の一挙手一投足に、目が離せないです。
コロナがおさまれば大丈夫?
多くの人が、コロナが治(おさま)れば大丈夫と思いっているとは思います。
しかし、本当にコロナが治れば、前のような生活に戻るのでしょうか?
会社に行ったり、普通に買い物すると言うのは、もちろん元に戻るでしょう。
しかし、ビジネススタイルは、本当に戻るのでしょうか?
例えば、原油においては、今世界のトレンドは、脱化石燃料が推し進められています。
そう考えれば、新型コロナの感染拡大に伴う経済危機を乗り越え、原油の消費を元に戻すのではなく、コロナの影響で出てきた新しいビジネスモデルに合わせて化石燃料の消費を抑える動きが加速しても良いのではないでしょうか?
もちろん、原油消費を0にする事は、すぐには難しいでしょう。
と言うのも、今最もエネルギー効率が良いのは、原油だからです。
しかし、この状況下であらゆるところでオンラインでの生活を充実させて行っています。
そして、さらにこの環境が充実していけば、ビジネススタイルも再設計され、オンラインによるビジネスが増えていきます。
そうすると、ビジネスシーンでの人が動く機会がどんどん少なくなり、人を動かすために必要な大きなモノを動かす必要性も無くなってくる可能性もあります。
実際に、我々もオンライン会議など今までより頻繁に公私共に行われ、ビジネスシーンで前よりも自分自身が移動する機会が減っています。
そうすると、人を移動させなくて良いので、原油消費率も下がってきます。
そして、原油需要が下がり、原油価格は、以前のような値までは戻ってこない可能性もあります。
やはり、こう考えると、今原油に投資するのは、非常に危険ですね。
そして、何よりロシアとサウジの動向から目が離せませんね。
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