米商務省が1月8日に予定していた2018年11月の米国貿易収支の発表について、
「延期」される見通しとなりました。
米国の貿易収支はトランプ政権が中国へ貿易戦争を仕掛ける中で、世界的に「注目の的」となっています。
まず、押さえておかなければならないのは、米国の貿易収支は基本的に赤字貿易です。
というのも、米国は、世界的に見ても大きなマーケット(市場)であり、アメリカのGDPの7割を消費が占める消費大国です。そのため、世界から多くの製品を輸入しています。
ちなみに、日本はGDPの6割が、中国はGDPの4割が消費ですね。
従い、基本的に貿易赤字になっているため、見るポイントは、前回発表の貿易収支から赤字額が拡大しているのか縮小しているのかです。
そして、貿易赤字が拡大していれば、米国の場合は、「円高ドル安要因」になります。
その理由は、あまり難しくありません。
例えば、自動車を例にとります。貿易赤字という事は、対日本で見れば、日本からアメリカは、多くの自動車を輸入し、日本への自動車の輸出が少ないという事です。
という事は、アメリカは、日本に対して、多くの米ドルを支払っています。
日本企業の場合、基本的に米国以外の海外メーカとの支払いでも、米ドルを使用しており、その国に合わせた通貨を使用する事はほとんどありません。
従い、米ドルで支払われた後に、日本円に両替する必要がありますので、
「米ドルを売って、日本円を買う」
事になります。米国の貿易赤字の際は、この日本円を買うという行為が、より行われるという事になるため、
「円高ドル安」の傾向がより強くなるという事になります。
上記より、今回の米国の貿易収支の発表が延期されはしましたが、トランプ政権が中国へ貿易戦争を仕掛ける中での米国貿易収支の発表を
世界の投資家が今か今かと待っているため、いつも以上に結果により、大きく為替が動く可能性があります。
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