化石燃料の終わりが近いのでは無いかという事は、みんな何となく感じてはいたものの中々実際の動きとはリンクしていないですが、そこのことについて、石油を一番に扱っている企業がダメ押しの発言をしていましたので、紹介します。
ただ、石油を使った事業をしている行っている企業にとっては大打撃ですよね・・・。
これは、こういった分野は、投資をする上でも、最低限知っておくべきということになりますので、紹介します。
本記事のポイントは以下です。
✔︎ 石油は終わる
✔︎ 危険な分野はどこだ?
BP社が石油の終わりを予想
イギリス・ロンドンに本社を置き、石油・ガス等の関連事業を展開する多国籍企業であるBP(The British Petroleum Company plc)社が、石油の今後について予想していました。
ちなみに、BP社について、あまり知らない方もいると思いますが、石油というのは、第二次世界大戦中は、まさに戦略資源として使用されていました。
そして、第二次世界大戦後は、化学繊維やプラスチック、発電所の燃料など、石油を使って我々の身の回りの多くのものが生み出されている訳です。
その石油時代のど真ん中を、ずっと走り続けてきたセブン・シスターズという7社があるのですが、その1つがこのBP社なんです。
私もインフラ事業の1エンジニアとして、石油を使った事業のウェイトは非常に大きく、この石油がなくなるとなると、多くの企業が吹っ飛んじゃいますよね。
そんな中このBP社が、「石油需要の拡大が絶え間なく続く時代は終わったと認識した」とコメントしていました。
さらに、石油消費が新型コロナ機器以前の水準に戻る事はないかもしれないとも分析しています。
そして、BP社のCEOであるバーナード・ルーニー最高責任者(CEO)は、新型コロナのパンデミックと規制強化、消費行動の変化によって、石油消費が既にピークに達したと予想しているようです。
そのため、今後10年で石油・天然ガス生産を40%も減らし、世界有数の再生エネルギー事業に多額の投資を行うと明言しています。
しかも・・・
石油だけではなく、天然ガスも40%低減ですか・・・辛いですね。
今後の石油需要について、BP社は、以下の通り予想しているようですね。
まぁ、需要が伸びるわけはないですが、大きく下がった場合、本当に多くの事業が変わってしまう可能性があり、日本においても大きな打撃が予想されます。
具体的にどういった分野が打撃を受けるの?
ここまでの話で、だいたい予想はしていたものの、まさかBP社のような超巨大企業がここまで、明確に発言するとは、ちょっと肝を冷やしますね。
では、具体的にどういった分野が打撃を受けるのか?
まぁ、それは冒頭にも少し説明した以下ですね。
✔︎ 熱源事業
火力発電,家庭やビルの暖房,コンロを生産する事業
✔︎ 動力事業
自動車,トラック,飛行機,船舶などの運輸事業
✔︎ 原料事業
プラスチック製造,自動車のタイヤ,化学繊維を生産する事業
このような分野は、原料である石油がなくなるのであれば、事業転換する必要があります。
例えば、自動車であれば、既に電気自動車に変わらないといけないですが、飛行機ほどのエネルギーが必要な場合や、どうなっていくのか・・・。
あと、火力発電も今までは石油が主流だったのが、天然ガスをエネルギー源にする発電所がどんどん主流となっています。
価格的には、石油も天然ガスもあまり変わらないのですが、環境に与える影響は天然ガスの方が、低いため、天然ガスの方が、発電事業としては、今人気になっているんですね。
あと、プラスチック、化学繊維の製造も石油の「炭素」を使い、それぞれ製造されているのですが、この炭素の代替として例えば、木材やサトウキビから作られたエタノールからエチレン(炭素原子を2個もつ炭素水素)を作る方法などがあります。
簡単に言えば、石油からではない製造方法の変換が求められているという事ですね。
なので、こういった研究を行えていない企業というのは、今後非常に厳しい事態に陥るわけです。
だって、石油の共有元が、今後どんどん生産を減らすといっているわけですし、生産を減らすという事は、買いたい人が多くなるわけなので、値段も上がりますよね。
でも、逆にこういう試験研究を着実に進めている企業は、今後しっかり結果を残していける可能性が大きい企業だと思います。
どのような分野も停滞する事は危険信号ですので、世界の情勢とその企業の向かっている方向が、正しいかどうかは、常にウォッチしておく必要がありますね。
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