コロナの影響で、実体経済がメタメタなのに株価が上がっている事に疑問を感じていたので冷静に考えてみたトラエンです。
本記事は、日本株が株高になった事に対して、過去の事例や状況をしっかり分析してみましたので、紹介します。
本記事のポイントは以下です。
✔︎ 株って何なの?
✔︎ 日経平均って何なの?
✔︎ 実体経済と金融経済に差があって当たり前
株高がおかしいというが実は誤解?
よくニュースやネット上でも
「日経平均の動きが実体経済と結びついていない」
「金融緩和によるマネーゲーム」
「政府が裏で捜査している」
など発言している人も多いですし、私も多くのコメントを受けます。
確かに実体経済の復活はまだ時間がかかりそうであり、営業していない娯楽施設や収入が減った方も多いでしょう。
ただ、ちょっと冷静になっていただきたいのは、そもそも「株」「日経平均」とは何かを再認識する必要があります。
今さら聞けない株とは?
まず、株とは・・・
それは、株の発行元(各企業)の経営や利益の分配を得られる権利ですよね。
そのため、株の価値とは、発行企業の事業価値で決まるわけですよ。
なので、日本の経済の指標(例:GDPや景気の様々な指標)とは、直接的に関係ないんです。
ついつい一般ニュースで飲食業やサービス業の暗いニュースが注目されますが、そのニュースに踊らされると、日経平均が上がっている理由なんて、全く見えてこないですよね。
例えば、今回のコロナにより大きな打撃を受けた航空業界・旅行業会もあれば、
追い風となった物流業界やネット小売業界もあるわけです。
だから一概に、今回のコロナにより全分野が暴落したかと言われるとそういうわけではないんです。
今さら聞けない日経平均とは?
日経平均は、日本を代表するような225社の会社が集まった株価の指数ですよね。
しかし、ここに1つ落とし穴がります。
この225社の平均ではなく、構成する225銘柄の構成にはウエイトがあります。
これがいわゆる日経平均への「寄与度」というやつですね。
例えば、構成寄与度は以下のような感じです。
✔︎ ユニクロ 9.3%
✔︎ ソフトバンク 4.9%
✔︎ 東京エレクトロン 4%
✔︎ KDDI 3.3%
✔︎ ファナック 3.2%
✔︎ テルモ 2.6%
そして、上位10社だけで日経平均へのウエイトの36%を占めているんですよね。
だから、日経平均は、だいたいこの10社の値動きで日経平均の36%の動きが決まってしまうわけです。
あと、もう1つのポイントが、コロナの影響でも元気だった業界です。
例えば、小売、食品(飲食ではない)、製薬、医療機器、通信、電力ガス、ITサービス、ゲームです。
実は、このような銘柄だけピックアップすると日経平均の構成寄与度で、なんと50%近くを占めます。
ではもう少し深掘りしてみると・・・
例えば、ソフトバンクは、決済の数字は落ち込んでおり、潰れるのではないか?と叫ばれていますが、
なんとか自分自身で耐えようと、資産売却にして、その売却したお金で自社株買いを行っています。
だから、株価もいったん落ち込みましたが、また復活してます。
また、ユニクロも、営業活動による利益は、毎年継続して伸びていました。
また、2018年に社債発行による借入以降、借入を抑えています。
そのため、経営体制は、健全そのものですので、一時的な落ち込みはありましたが、継続して株価も伸びています。
このようにトップ企業たちは、株価が落ちないような努力もしているわけですよね。
さいごに
まぁ、市場の動きと実体経済の動きが連動していないというコメントを私自身も感じて、なぜか疑問に思っていましたが、
まず市場の動きというのは、企業が成長するだろうと思って投資しているわけですから、今現在の動向を表した指標にはなっていないですよね。
市場の値動きは、将来予想される企業業績を予想した値動きになっているわけだから、
そりゃ現在の企業業績と、日経平均の指標に差が生まれるのは、仕方ないっちゃ仕方ないですよね。
さらには、トップ10の企業だけで36%も占めていて、コロナに影響がない企業だけで50%もウエイトを占めていたら、そりゃ我々の目の前に映る状況と差が生まれるのは、当然ちゃ当然です。
このことを理解しておけば、今後投資する際に、変なニュースに紛らわされる事はなくなりそうですね。
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