投資家の方の中には、トップ画像のように、落ち込んでいる方が多いようですが、皆様は大丈夫でしょうか?
新型コロナウイルスの影響で、世界中が混乱状態に陥っており、これにより世界経済はどのような方向に行ってしまうのか、不安な日々が続いています。
実際に為替も急激な乱高下を見せており、稼ぎ時ではあるものの、不安な状態が続いていますので、簡単に解説します。
この記事のポイントは以下です。
● SARSの時と違う
● アメリカ経済が落ち込む
● 韓国経済も大打撃
新型コロナはSARSの時とは違う
新型コロナですが、一部の方は楽観主義でコメントを発しております。いわゆる、もうすぐコロナは終息に向かい、経済は回復する的な感じですね。
しかし、本当にそうでしょうか?日々伝えているように、私たちが、未来を描くためには、過去から学ぶ以外ありませんので、SARSの時とコロナウイルスの時で、どう違っていたのか?簡単に示すと以下2つです。
① 感染範囲が違いすぎる
② 中国の世界経済への寄与度が違いすぎる
① 感染範囲が違いすぎる
SARS発症は、広東・香港・北京の一部の地域に集中していましたが、コロナウイルス発症は、ご存知の通り、中国だけではなく、すでに世界に広がっています。
また、株価は、SARSの場合、一部の地域でのみ発症していた事から、以下の通り発症確認後半年程度で回復していきました。
しかし、今回の新型コロナ肺炎は、SARSと比較して、比較にならないほど世界中に蔓延しています。
そのため、客観的に見て、WHOが終息宣言をするまでに時間を要する可能性が高く、その場合は、株価・為替に与える影響が大きい可能性があります。
② 中国の世界経済への寄与度が違いすぎる
中国は、SARS発症時から比較して、大きく成長していますよね。そのため、中国のGDPが世界の占める割合が以下の通り、非常に高くなっています。
2003年 4%
2019年 16%
中国は、すでに一大サプライチェーンを世界に形成しており、私の本業でも、中国から電子部品の手配が滞っている状態です。
実際に中国は、2020年1~2月の輸出額(ドル建て)は前年同期比17%減という結果になっています。
そのため、そう簡単に復活するとは言い難いでしょうね。
アメリカ経済が落ち込む?
日本でも同じですが、日曜日だというのに、ショッピングモールはガラガラという状況が続いています。
特に、アメリカは、米GDPの10〜15%をエンターテイメント、外食、公共交通などのサービス業が占めています。そのため、こう行った産業において、コロナウイルスが大打撃を与えるというのは、容易に想像ができますよね。
アメリカ経済が、コロナウイルスから元に戻るためには、以下の要因を全てクリアする必要があります。
- 米国内の感染拡大による需要への影響
- 米製造業への供給網混乱の影響
- 米小売業への供給網混乱の影響
- 米国への中国人旅行者
- 米国から中国へのモノの輸出
ちなみに、WSJ(Wall Street Journal)では以下の通り予想していました。
上半期: 1〜5全てマイナス
7-9月期: プラスマイナスゼロ
10-12月期: プラス
やはり、今年中は、かなり厳しい状況が続きそうという状況ですね。
韓国経済の壊滅的打撃
韓国経済は、米中経済の落ち込みでどのような影響がるのかですが、韓国の貿易構造は以下の通りです。
輸 出 輸 入
中国:26.8% 19.9%
米国:12.0% 11.0%
日本: 5.0% 10.2%
韓国での輸出1位は中国、2位が米国です。また、米中の合計は38.8%だ。
約4割にも達しているので、2020年の韓国経済に死活的な影響を与える可能性大ですね。
また、国内需要もひどい状況です。
韓国自体が、新型コロナウイルス感染者数で、すでに計6,284人(3月6日午前0時現在)で、死者は計43人です。
この状態から推測するに、韓国経済は内外要因によって、壊滅的な打撃を受ける恐れが高いですね・・・。
さいごに
我々投資家としては、この状況を変える事はできないので、この状況を冷静に判断し、投資対象をどこに持っていくのか選択する必要があります。
まず、注目すべきは、WHOの終息宣言がいつになるのか?ですよね。
もし、終息宣言が出るような事があれば、一気に「リスクオン」の動きになりますので、まずここは要注意です。
そして、それまでは「リスクオフ」の動きでしょうから、安全資産に資金を流しておく必要がありますね。
まず、これらの情報を元に、自分たちはどう料理すべきなのか、ぜひ検討していきましょう。
[…] ● 新型コロナで世界同時不況になるのか? […]
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