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ICT技術を農業へどのように適用しているかという簡単な紹介を前回しましたが、前回は、主に生産のプロセスではなく、出荷、販売のプロセスにどのようにICT技術を適用しているかという簡単な例を紹介しました。今回は、また違った側面で農業にICTの技術がどのように適用されているか紹介したいと思います。
関連記事:ICT技術を農業へ適用 (ケース:愛知)
URL:http://judoengineer.xyz/2017/02/15/ict技術を農業へ適用-(ケース:愛知)
身近なICT技術
関連記事で紹介させていただいた愛知の例では、出荷、販売のプロセスにICT技術を適用させたものでした。また、そのICTの内容自体は、あまり難しいものではなく、よくよく考えると、我々の身近に感じた事例だったんではないでしょうか。例えば、コンビニエンスストアやファミリーレストランでPOS(Point Of Sales)システムを使って、売り上げ管理を行っています。よくみなさんもバーコード読み取り機器をバーコードに当て、ピッ!という音が出力されるデバイスを目にしたことがあると思います。あ〜あれか!と言う感じになりましたか?
あのピッ!の後は、売り上げとしてデータがデータベースの中に保存され、売り上げ管理をしているわけです。
そうです!これも1つのICT技術です。コンピュータを使って、データをデータベースの中に、送り、管理していますよね。そう言う視点で考えてみると、すでに我々の身近なところで多くのICT技術が活用されており、かなり身近な技術だと言うことがわかるはずです。
北海道では、このICT技術とGPS機能を組み合わせ、ワンステップ上のICT技術を生産プロセスに適用しています。詳細の事例は、次章でします。
ICT技術の農業への適用 in北海道
北海道の農業では以下生産プロセスにICT技術を取り入れていました。内容としては、GPSガイダンス技術を取り入れ、作業の効率化、省力化を図られたようです。
⑴ 種蒔き作業
⑵ 防除作業
⑶ 追肥作業
通常、上記作業はトラクターを人が操縦し、操縦と同時に、⑴〜⑶の作業をするそうです。しかし、GPSの機能を取り入れ、トラクタの位置情報、トラクタが通るべきルート、位置情報と実際の位置の誤差調整、さらにどの位置で何をさせるのかという事をトラクタに積んでいるコンピュータにインストールし、プログラムの通り動作させます。
もちろん、コンピュータがする作業ですので、正確性はバッチリです!!むしろ、予定外の作業をした場合、それは間違いなく、プログラムのミスでしょう(笑)それはさておき、その作業の正確性により、以下のようなメリットがあったようです。
⑴ 各作業のバラツキやベテランと若手との差がなくなった。
⑵ 薬剤の散布が均一になり、二重散布等がなくなった。
⑶ 各作業が均一化されることで、作物の生育のバラツキや品質のバラツキというものもなくなった。
⑷ 作業全体が、省力化、効率化されたため、さらに安全性も高まった。
上記だけを見ると、デメリットはほとんどなく、メリットの方が多そうですね。さらに、これらの作業は、いつ・どこで・どのような天候(環境)で何をしたというデータも残るようになっているので、作物の品質に何らかの不備が出た場合でも、その履歴からどのような作業が品質に影響があったのかという、解析も可能となり、PDCAのサイクルも適切に回すことができると思います。
さいごに
おそらく、現状の問題点としては、コスト面といった程度で、それ以外あまり出ていないようです。ただ、コスト面でも、その初期投資を何年で焼却し、実質利回りがどの程度考慮されるのかを考えた場合、莫大な投資とはあまり考えづらいですね。きっと適用するメリットの方が大きいのではないかと個人的には思います。
関連記事:ICTを農業業界へ活用!?
URL:href=”http://judoengineer.xyz/2017/02/15/ictを農業業界へ活用!?/”>http://judoengineer.xyz/2017/02/15/ictを農業業界へ活用!?/
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