チャートが動けば、冷や冷やし、チャートが動かないと全然動かないなと呟いてしまうトラエンです。
本日の記事は、中国の習近平体制が緩いできているのではないか?という事がわかる記事です。
本記事のポイントは、以下です。
✔︎ 中国 No.1 vs No.2が激化
✔︎ 中国がアメリカを倒せない?
中国 No.1 vs No.2の争いが激化
5月末に開幕した全国人民代表大会(通称:全人代)は、習近平総書記と李克強首相の間の戦いが激化している事が読み取れる内容でした。
ちなみに、中国共産党内では、この2人の争いの激化を
「南院と北院の争い」といっているそうです。
なんか、こういう戦いがあるとワクワクしてしまうのは、私だけでしょうか(笑)?
どういうところに、この戦いの影響が出ているかというと、今回の全人代で、通常国内総生産の成長目標値というのを発表するのですが、この数値の発表がないという超異例の事態でした。
いわゆる、中国として2020年の目標が定まらないまま、スタートするという事です。
実は、これがまさに習近平氏と李克強氏の間での争い激化が原因で、数値が決められなかったようです。
習近平陣営は、コロナの影響があったにせよ「5%以上のGDP成長率を維持せよ」と言っていたようですが、
しかし、コロナの影響で経済ダメージが大きいため、実務担当者の李陣営は、「2%以下になる可能性もある」とコメントし、この調整がうまくいかなかったようですね。
ちなみに、中国の経済成長率が1991年以降に5%を下回った事がないため、習近平しとしては、この5%を死守したいと思っていたんでしょうね。
というのも、2022年秋の党大会で3期目の続投を狙う習近平としては、自分の代で、経済が失墜したとなれば、そりゃ続投に黄色信号が灯るので、5%以上のGDP成長率を維持したかったんでしょうね。
しかし、実務担当の李陣営とすれば、高い目標を達成できなかったときに、尻拭いをさせられては、たまったものではないので、習近平氏に最後まで抵抗したという感じです。
実は、これ毎年の恒例のようなんですが、今年は特にこれが顕著に出たんですね。
李克強首相氏の口撃は続く
李氏の口撃は、これだけに留まっていないようですね。
例えば、全人代閉幕後の記者会見で、以下の通り発言して波紋を呼んでいます。
「中国の平均年収は3万元(約45万円)だが、月収千元(約1万5000円)以下の人も6億人おり、地方都市で家を借りることすらできない」
まぁ、貧富の差が激しいとは感じていましたが・・・
まさか家すら借りれない貧困層が、中国国内に6億人もいるとは驚きですよね。
しかも、それが中国No.2の口から発言されたわけですから、信憑性も高いです。
ただ、これは間違いなく習近平氏への当て付けですよね?
というのも、習近平氏が推進してきた2020年末までに全国で貧困を脱却するというキャンペーンをしてきましたが、
実際できてないですよ〜と公表したようなものですよね。
まぁ、李氏が最近目に見えて反発し出したのは、どうも習近平氏のトップとしての資質を疑っているからのようです。
例えば、新型コロナの対応で正しい感染情報を隠蔽してきた事で、国際社会から批判されていたと思います。
こう言ったトップとしての態度から嫌気がさしての行動のようですね。
さいごに
中国は、もともと一党独裁で、トップダウンで政策を進められる体制を整え、
アメリカから世界トップを奪い返すと考えていたようですが、この体制では、実務側が混乱し、なかなかうまくいかない可能性も出てきましたね。
まぁ、中国国外への経済指標の改ざんや、コロナ情報の改ざんなど多くの指標で海外に対して、適切な指標を見せないというのは、確かにこのご時世信用度にかけるので、李克強氏の見解の方が、正しいとは思います。
ただ、このような状態を逆手にとって、自分がトップに躍り出ようとしているという風にも取れるので、この2人のやりとりは、継続してモニタリングしていく必要がありそうですね。
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