経団連の中西会長は、企業が今後「終身雇用」を続けていくのは難しいという発言や、トヨタのCEOの豊田社長も同様の発言を受け、とうとうそういう時代になったのかという感覚になる方も多いと思います。
そこに来て、45歳以上のリストラが始まってきている事が分かりましたので紹介します。
45歳以上のリストラが始まる
東京商工リサーチの調べでは、2019年の早期・希望退職者の募集実施を公表したのが36社で、募集・応募人数の合計は、11,351人になっている事が発表されました。
2018年までは下降していたリストラが、2019年に入り、また増えてきたという状況です。
このリサーチ結果は、中小企業等ではなく、大手企業でも同様で、例えば、アステラス製薬や中外製薬、カシオ計算機、キリンHD(キリンビール含)など、業績が顕著な業界大手も、将来の市場環境を見据えた「先行型」の実施が見られました。
東京商工リサーチの調べでは、すでに2020年以降も7社でリストラの動きが見られ、2019年の11,351人を上回る可能性が高いと考えているようです。
終身雇用は終わり!?アメリカに近づく!?
20年前までは、国内社会は良くも悪くも終身雇用が維持されていました。
バブル崩壊後のデフレ低成長が続く中でも国内の雇用形態の特殊性から、労働成果の低い、いわゆる企業内失業者もなんとか維持されてきました。
良いか悪いかは別として、日本人の特性がよく分かる「みんなで何とかやる」というシステムですよね。
しかし、40代の正社員から必要のない人材をどんどんリストラしていくという企業姿勢は、やはり経団連会長のコメントやトヨタの社長のコメント同様に、
「終身雇用」の終焉を感じさせる動きだという事が分かります。
アメリカも、40代の中間層というのは、急激に姿を消しており、ほんの1%の莫大な富裕層と残りはほとんど貧乏人という状況になっているようです。
アメリカでは、もともと終身雇用という考えもないですから、日本もどんどんそう言った社会へと変わっていく事が読み取れます。
ただ、アベノミクスで公言されている「一億総活躍時代」と言いつつも現状は、年収300万円以下の世帯が急激に増加し、再就職が難しい40代のリストラが増えています。
そのため、ごく一部を除けば、真逆である一億総低所得社会に成り下がってしまう可能性が高いという事実は把握しておかなければなりません。
さいごに
確かに、40代以上の大量リストラが始まっているというのは事実ですが、この事実は我々が変えることが出来ないものです。
例えば、この事実を見て、日本はもうダメなのか?と悲観的になる必要はありません。
というのも、もともと社会というのは、2~3割の人の成果により成り立っているもので、リストラが増えたからと言って、経済が急激に落ち込むというのはありません。
私たちの収入も一緒で、私たちの仕事の2~3割が私たちの給料に直結しているわけです。
この様に、我々が考えなければいけないのは、むしろこの情報をもとにどの様な備えをするかという事です。
今後は、間違いなく個人のスキルが非常に重要になってくる時代であり、そのスキルさえあれば、会社に依存する必要も無くなってきます。
また、今の内にその準備をしておけば、会社では経理や設計をしていたとしても個人でマーケティング能力・ビジネス能力を上げる事だって出来るわけです。
そうする事により、今まで自分が見てきた視野で見ていた選択肢から、もっと上の視野で見る事が出来、選択肢を増やす事が出来ます。
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