仮想通貨の30年後はどうなる?|ゴールド(金)の歴史を理解する

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中国によるデジタル人民元の開発や、各国中央銀行によるデジタル通貨の研究が進んでいく中、今後の仮想通貨はどうなっていくのか?

この事について、やはり我々は過去の歴史から学ぶ必要があるので、金本位制を取っていた兌換紙幣時代から現代の不換紙幣時代へと変わった歴史から仮想通貨の未来を検討したいと思います。

兌換紙幣時代の終焉|ニクソンショックとは?

もともと法定通貨というのは、金(ゴールド)の価値をもとに成り立っていました。

この金(ゴールド)の価値を基準とする通貨制度であり、金本位制と言います。

また、中央銀行は発行した紙幣と同額の金を常時保管して、兌換(だかん:金と紙幣とを引き換える事)を保証するため、金本位制の時代の紙幣を兌換紙幣と言います。

これは、文字通り常に「金」という裏付けされた価値のあるため、利用者は常にその通貨を信用し使い続けてきたわけです。

しかし、そこで起こったのが「ニクソンショック」です。

これは、1971年にアメリカが発表した「金・ドル交換停止」をはじめとする政策です。それに伴い、経済の混乱が発生しました。

この政策を発表したのが、当時のアメリカ大統領であるニクソン氏であったため、これをニクソンショックと呼んでいます。

ニクソンショックの本当の理由は、1955年から続くベトナム戦争により、軍事費がかさみ、アメリカ財政は悪化していきました。

そして、アメリカが保有していた金(ゴールド)が、国外へ流出していき、ドルの価値が低下していったのです。

しかし、当時は、兌換紙幣時代ですので、金(ゴールド)が流出するという事は、ドルがどんどん国外へ流出しているという事です。

これにより、実際アメリカが保有しているドルは、実際にアメリカが保有している金(ゴールド)よりも、市場に流通するというギャップが発生しまったのです。

このギャップを修正するため、当時のニクソン大統領は、「金・ドル交換停止」の政策を取ったというわけです。

この時に学ぶべき事は、お金というのは信用をもとに成り立っており、実際には、裏付けされる資産である金(ゴールド)よりも、市場に流通する紙幣は、大きくなってしまうという事です。

そして、そのギャップが大きくなればなるほど、それぞれが独立して動き出す可能性があるという事です。

仮想通貨のステーブルコインとは?

仮想通貨でよく聞くステーブルコインとは、簡単に説明すると、裏付けされた価値のある資産を担保にした仮想通貨のことです。

例えば、ドルや円のような裏付けのある通貨と交換比率を固定にすることで、仮想通貨の価値を安定させる事ができます。

一番分かりやすいのが、デジタル人民元です。

これは、人民元という裏付けされた価値のある法定通貨との交換比率を固定する事で、価値の安定を測ろうとしています。

しかし、理解しておかなければいけないのは、前章で示した通り、デジタル人民元などが、利用しやすく、世界中で使用されるようになった場合、実際の法定通貨以上にデジタル通貨が流通してしまう可能性があります。

そうなると、わざわざ法定通貨である人民元とわざわざ交換する事もなくなります。

そして、それぞれが独立した市場を持ち出す可能性があります。

そういった時代になると、もう仮想通貨を管理するのは国ではなくなってしまいますし、価値自体もかなり上がっていく事でしょう。

今まさに、過去の歴史と同じ道を歩もうとしており、非常に面白いですね。

 

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