1月30日の原油先物相場は、下落し、3ヶ月ぶりの安値で終わりました。
これは、完全にコロナウイルスの影響で、感染拡大に伴い、経済の落ち込みが懸念される中、売りが優先になったという状況です。
また、WHO(世界保健機関)は、30日に、新型コロナウイルスによる肺炎について、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言しました。
WHO「緊急事態」を宣言 医療のぜい弱な国への感染拡大懸念
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) January 30, 2020
新型のコロナウイルスの感染拡大を受けて、WHO=世界保健機関は専門家による緊急の委員会を開き、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言。 https://t.co/fRNg6OuDhI
こうした中、石油輸出機構(OPEC)が加盟国とロシアなどの非加盟国で作る「OPECプラス」の次回の会合について、3月から2月初旬に前倒しする事で、サウジアラビアと調整しています。
サウジアラビアは、コロナウイルスによる世界的な経済の落ち込みに対して、かなり警戒感を示しているようで、そのための会合のようですね。
原油価格と為替・経済の相関とは?
この情報から、まず理解しておかなければいけない情報は、原油価格と為替・経済の相関です。ポイントは以下の通りです。
① 原油価格が上がれば景気が良い
② 原油価格が下がれば景気が悪い
③ 原油価格が上がる|資源国との相関
① 原油価格が上がれば景気が良い
原油価格が上がるということは、産業用の燃料が必要ということです。
例えば、車・船・インフラ(例:発電所)や輸送現場などで多くの原油が必要になるということです。
つまり、その国の景気が良く、商品の製作や工場ラインを回す必要があることから、原油の需要が高まり、原油の価格が上がるというシステムです。
② 原油価格が下がれば景気が悪い
では、逆に景気が悪ければ、①とは逆に需要が落ち込み、原油価格が下がるというのは、単純な話ですね。
今回のコロナウイルスがこれに当てはまります。
中国は春節(旧正月)を延期したことで、中国の経済は完全にストップ状態に陥ります。そのため、その期間中は、原油も必要ないわけですね。
結果として、原油価格が下落していくわけです。
ただ、原油価格の下落には、他の理由があり得ます、それがシェールガスの出現などです。
他の代替燃料があることで、原油自体の相対的需要が減り、原油価格が下落すると言うことです。
③ 原油価格が上がる|資源国との相関
原油価格が上がると言うことは、どう言うことなのか①で説明した通り、経済が上向きということであり、資源を使ったサービスや商品が必要になっているという状況です。
そのため、結果として資源国の通貨が強くなってきます。
例えば、資源国で言えば、オーストラリアやカナダです。
原料炭や金、銅などの資源を多く持った国です。そのため、原油価格が上がると、これらの国の通貨も買われていくので、為替に大きな影響があるということになります。
また、逆に原油価格が下がれば、その国の通貨は、落ち込んでいきますので、今回のような原油安のニュースがあれば、そういった相関のある通貨は要注意です。
[…] ● 原油と為替の関係性|初心者向け […]
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