中東・サウジアラビアの東部の石油施設2箇所がドローンによる攻撃を受け、火災が発生しました。
その事について、深掘りしてみていきましょう。
攻撃したのは?だれ?イラン?
今回このサウジアラビアの攻撃に対して、犯行声明を出したのは、イエメンの反政府武装組織フーシ派です。
あっイランじゃないんだと思う方もいると思いますが、このフーシ派は、非常にイランとの関係性が深い組織なんです。
ちょっと歴史の話をします。
では、今回の影の首謀者の可能性があるイランですが、実は、アメリカと今非常にもめています。というか、国交断絶状態が、40年以上続いています。
しかし、その前は、実は、イランは非常に親米・新英の国でした。
ところが、イラン・イスラーム革命というのが1979年に起こり、民衆の代表であったホメイニ師が、親米の国王を倒しました。
その当時、親米の国王は、富裕層だけが儲かり、民衆への見返りがなかったため、国王軍への不満が募ったのですね。
結果として、この革命軍は、この様な事態になったのは、アメリカが原因だとして、反米の国家が出来上がったんです。
アメリカももちろん関係があったのでしょうが、仮想敵としてあげられたアメリカは、結果として国交断絶になってしまい、両国の関係性は最悪ですね。
一方今回攻撃を受けた、サウジアラビアは、中東のリーダー的存在です。
そんなサウジアラビアは、親米の国であり、アメリカにとっても武器を購入してくれる良いお客様といった感じですし、
アメリカからすれば、サウジアラビアへ武器を売却する事で、イランの暴走を止める抑止力になっていると建前上言っています。
なぜ攻撃したの??
犯行声明は、フーシ派から出されていますが、特に理由というのは、発表されていません。
しかし、8月にもサウジの天然ガス施設を攻撃するなど、非常に緊張感が高まっているという事と、前章で紹介した様に、サウジアラビアは親米関係を続けていることが原因の根幹にあるのでしょう。
さらに、イランは、現在シリア、イラク、イエメンと中東内で影響力を強めています。
地政学的にも、サウジアラビアの周辺は、現在イラクとの親睦を深めている国が多く、その影響で、今回の攻撃につながったといえますね。
為替への影響は??
8月にも天然ガスの攻撃があり、緊張状態が続くサウジアラビアとイラクですが、この背後には、アメリカが見え隠れしています。
そのため、サウジアラビアが攻撃されたということで、アメリカの動きが気になる状態になると思いますが、あくまで一時的なものであり、現在の大きなアップトレンドの波は、崩れないでしょう。
実際に8月も同様にこの動きは崩れませんでした。
従い、ドル円は、継続したアップトレンドが期待出来そうですね。
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